『黄泉がえる日々』       

【解説】
 古より続く歴史=説話における禁忌を描こうと、日本書紀でいう黄泉国、熊野を旅して記録したモノと、それにまつわる記憶と夢を描いたモノとで構成し、現代と神話空間とを往還することを主題とした作品。

 
      

■ ■ プロフィール ■ ■

 1968年長野県生まれ。福島県出身。日本工学院専門学校芸術学部映像科に在学中より、映像作品の制作・発表を始める。1991年『Animal Avidum Generandi』が《SCAN'91 第15回ビデオアート新作公募展》(ビデオギャラリーSCAN主催)入選。1992年には『BEYOND』が《DEUTSCHER VIDEOKUNSTPREIS 1992》(ZKM主催)で準グランプリを受賞。また、この年作曲家鈴木治行氏の個展に参加し、氏の3つの作品に映像を付す。2001年、福島県立美術館で行われた《福島の新世代2001》ではインスタレーション作品『黄泉がえる日々〜通過編〜』などを出品する。現在、日本工学院専門学校芸術学部マルチメディアアート科教員。



■ ■ ステイトメント ■ ■

 性、禁忌、モノ・語り、そして日本。こうした言葉と格闘しながら、近代日本の中では見捨てられてしまったものの、しかし神々しい生の輝きを放つ風景と光景を被写体として記録し、作品を制作している。


 
■ ■ ビデオ/フィルモグラフィー ■ ■

2002 『失われたひのもとへのための習作』
4分/8ミリフィルム/カラー/サイレント
2001 『黄泉がえる日々〜第一部:名づけえぬもの 第二部:我をな視たまひそ〜』
78分/ビデオ/カラー&モノクロ/ステレオ
1993 『ANALOGIA ENTIS“存在の類比”〜good-bye blue sky〜』
46分43秒/ビデオ/カラー/ステレオ
1992 『BEYOND』
7分47秒/ビデオ/カラー/ステレオ
1991 『Animal Avidum Generandi“生殖に貪欲な獣として”』
26分01秒/ビデオ/カラー/ステレオ
1990 『THIS HEAT“この情熱”』
12分30秒/ビデオ/カラー/ステレオ

■ ■ 主な上映会、展覧会歴 ■ ■

2001 《福島の新世代2001〜SEVEN ROOMS〜》
(福島県立美術館・福島)
2001 《PERSONAL VISION2001『SVP、神戸にて無礼講にする。』》
(神戸アートビレッジセンター・兵庫)
(神戸アートビレッジセンター・神戸ほか東京、静岡、岡山にて開催)
2000 《project MAO+》
(東京都写真美術館・東京)
1999 《FUKUI BIENNALE 8》
(フェニックスプラザ・福井)
1998 《VideoArt 無礼講にする》
(ビクター28's GINZA・東京)
1994 《medienkunsttsge mainz》
(kulyurzentrum Mainz、ドイツ)
1993 《APT PROJECTION Vol.5 山口卓司個展「あっ、空が枯れる。」》
(apt GALLERY・東京)
1993 《NICAF YOKOHAMA '93 第2回国際コンテンポラリーアートフェア》
(パシフィコ横浜・神奈川)
1992 《鈴木治行・秋の個展》
(新宿クロスポイント・東京)
1992 《DEUTSCHER VIDEOKUNSTPREIS“The Top 50”in SUDWEST 3》
(TV放送・ドイツ)
1992 《Japan'92 第3回ビデオ・テレビ・フェスティバル 》
(青山スパイラル・ホール・東京)
1991 《SCAN'91 第15回ビデオアート新作公募入選展》
(佐賀町BIS・東京)
1990 《第1回ふくい国際青年メディアアートフェスティバル》
(だるまや西武・福井)

 

■ ■ 参考文献 ■ ■

◎《Cine Lesson 14/スーパー・アヴァンギャルド映像術》
「ジャンル別作家ガイド:ビデオアート」佐藤博昭(2002年1月発行、フィルムアート社)
◎《福島の新世代2001〜SEVEN ROOMS〜》*パンフ
(2001年9月、福島県立美術館発行)
◎《無礼講にする。vol.7》*パンフ
(2001年6月、SVP事務局発行)
◎《パーソナルビジョン2001》*パンフ
(2001年3月、パーソナルビジョン2001事務局発行)
◎《実験映像誌 Fs VOL.4》
「日本個人映画/ビデオ作品年間『ANALOGIA ENTIS』」村山匡一郎(1995年8月、Fs編集部発行)
◎《実験映像誌 Fs VOL.3》「真の映像表現とは〜撮る側の責任について〜」
「日本個人映画/ビデオ作品年間『BEYOND』」佐藤博昭(1994年6月、Fs編集部発行)
◎《美術手帳Vol.46 No.682》
「現代日本アーティスト名鑑:山口卓司」中谷芙二子(1994年1月、美術出版社発行)
◎《Image Forum NO.163》
「実験映像時評」加藤到執筆(1993年8月、ダゲレオ出版発行)
◎《研究時報 VOL.10』「視線はTVの犠牲者になり得るか〜ひとつの延命策『BEYOND』のこと」
佐藤博昭と共同執筆(1992年7月、日本工学院専門学校発行)
◎《DEUTSCHER VIDEOKUNSTPREIS》*パンフ
(1992年、Zentrum fur Kunst und Medientechnorogie Karlsruhe発行)

 
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